作品紹介
八 首 抄  (選者は毎号替わります)
◆平成30年1月号 高貝次郎 選
杖を持ち駅のホームにちんまりと亡夫(ちち)が座っているような夜 高橋美香子
墓場まであと何(マイル)とろとろとそんな言葉の似合ふ秋の日 臼井 良夫
ゆっくりと羽根を拡げる白孔雀ジュディオングの衣装さながら 田中 昭子
狭量の吾に敵をば作るなと今宵の夫はなぜか隠しき 渡辺 茂子
奥入瀬の滝の響きに応へつつ釣舟草は小舟をゆらす 有田 秀子
寒いねとベランダに立ち言ってみる洗濯物は乾かなかった 渡邊富紀子
スカートを試着し心で呟けり太る予定はもうありません 石川 文子
澄みわたる裏磐梯の秋空に腕を広げて深呼吸する 篠原 和子


このページのTOPへ